漢方薬はじんましんに有効であるという理由についてお話します。皮膚は、肺、腎臓、肝臓、心臓などの内臓に比べ、生命維持の重要度はそれほど高くありません。そのために内臓と比較すると、皮膚は不健康の症状が現れやすいのです。その不健康の症状のひとつが、じんましんです。不健康なために生じたじんましんを治すには、まず最初に根本的な原因である不健康を治す必要があります。漢方薬が有効とされている理由は、漢方薬には直接皮膚に効果を求めるのではなく、不健康を改善していく力があるからです。
西洋医学では、急性じんましんや慢性じんましんの場合に使われる薬は、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬になります。重度のじんましんの場合は、ステロイド薬の内服や点滴などを行います。漢方治療は、アレルギー性の疾患に対して、基礎的な体質を整える目的で使います。じんましんは精神的なものが大きく影響するので、総合的な治療をする漢方薬は、適した治療法ともいえます。かゆみが激しい場合は抗ヒスタミン剤を併用しますが、漢方だけでも効果が期待できます。
症状別の漢方薬の効能は次の通りです。
■かゆみを止める生薬
石膏(せっこう)
山梔子(さんしし)
■体質改善として補気作用(体力をつける)のある生薬
黄耆(おうぎ)
人参(にんじん)
大棗(たいそう)
甘草(かんぞう)
精神的なストレスを抑える生薬は次の通りです。
■柴胡(さいこ)
■竜骨(りゅうこつ)
■牡蛎(ぼれい)
漢方薬の大きなメリットは、治癒後に薬を飲まなくなったとしても、症状が悪化しない所にあります。漢方は体がもっている病気治癒力を利用するために、皮膚表面だけでなく内側からも健康な肌を手に入れることが出来ます。
漢方薬は健康保険の適用が受けられますが、きちんとした医師の診断が必要です。間違った知識のまま漢方薬を服用しても、じんましんは改善されず、むしろ悪化する場合もあるので、勝手な判断はしないようにしましょう。漢方薬は複数の生薬を組み合わせて処方します。漢方は副作用があらわれた場合、診断または投薬のミスとみなされています。
じんましんは、皮膚の浅い層の部分に赤みやブツブツなどの皮疹や、いろいろな大きさの部分的なむくみが出現してしまいその部分に強いかゆみを伴う症状のことを言います。じんましんの症状によって痛みや感じ方にも違いがあります。焼けるような熱さを感じることもありますし、チクチクとした痛みを感じたりすることもあります。じんましんは発症してから数分から数時間後にだんだんと消えてなくなります。
しかし、症状によっては再発を繰り返すこともあります。発症時間の短いじんましんで、すぐに治まるようなものが急性じんましんと呼ばれています。一方で、症状が治まらないまま痒さやしっしんが続くものを慢性じんましんと呼んでいます。じんましんの特徴は、赤みやかゆみだけではなく、症状がひどくなってしまうと次々に新しい膨らみがあらわれたり、どんどん範囲が広がったりすることもあります。
じんましんの大きさは、1~2mm程度から大きさは様々で、症状によってはじんましんが融合して、体の大部分が覆われてしまうといった危険性もあります。形そのものには特に意味はないのですが、円形、環状、線形、地図状などの赤みが特徴です。じんましんだと思っていた症状が、カサカサに乾燥してしまったり、茶色く跡が残ったりしたら、別の病気を疑う必要もあるそうです。